
海外に住んでいるけれど、どうやったら子どもに日本語を習得させられるのだろう?



海外に住んでいても、自分の子どもには日本語をペラペラ話してほしいな。



自分の子どもなら日本語は忘れないで欲しいですよね。
海外に住んでいても日本語を学習してほしいというのが日本人親の気持ちじゃないでしょうか。
みるみる英語を話すようになっていく我が子を見て、
親である自分と会話ができなくなったらどうしよう、
もし日本語を話す私がここでいなくなってしまったら、子どもたちは日本のいとこやじいじ、ばあばと話せなくなるのでは?
と怖くなることもありました。
そこで、今回の記事では子どもに日本語を習得させるための手段として3つ紹介します。
バイリンガルとして成長している我が子に実践してきた手段です。
また、それぞれの手段を単独で使うのではなく組み合わせることで子どもにも親にも続けやすくなりました。
海外に住んで、7年間日本語学習をさせてきて気づいたこともまとめていますので、ぜひご自身の参考にしてください。
海外在住でも日本語ペラペラに!子どもに最適な日本語学習法3つ


1.親である自分で教える
親のわたしが日本語を教えることです。
子どもたちの1番身近にいて、日本語を使っていれば毎日何気ない会話の中でも教えることができ、
年齢が上がっても日本語学習をきっかけに子どもとのコミュニケーションも取りやすいと感じます。
年齢が上がるにつれ、英語が上達していく子どもたち。
子どもが英語で自分が日本語を話していると、どうしても子どもとの距離を感じてしまいました。
しかし、日本語学習を一緒にすることで、子どもとの距離を縮めることができます。
何より自分で教えるので、誰かに教えてもらったり学校に通うよりはお金がかかりません。
子どものペースでも教えることができますので、親である自分が教えられればいいですよね。
しかし、デメリットとしては、プロではないので特定の勉強法がなく、
学びにばらつきができ、日本語をペラペラに話せたとしても読み書きの上達には時間がかかることです。
- 日本語で話す
- 絵本を読み聞かせる
- ひらがな、漢字の書き取りをする
- 日本のアニメを一緒に見る
たったこれだけでも毎日続けることで日本語はペラペラに話せますが、読み書きはレベルを上げなければ上達していかないと感じています。
また、下の子が大きくなり、興味も集中力が続く時間も違うため、2人同時に教えることも難しくなってきました。
親である自分で日本語を教えることは、金銭的にも負担がかかりませんが、話す以外の上達には勉強法を考える必要があるでしょう。
2.先生に教えてもらう
親である自分が教えるにも時間がない、教え方がわからない、教える自信がないのであれば日本語の先生に教えてもらうことです。
カリキュラムもあり、家庭教師などの個人授業を選べば子どもに合わせて上達もできるので、着実に自分が教えるよりは日本語習得の近道になります。
先生の選び方として、日本語学校などに通うオフラインの方法と、完全にネットで授業を受けるオンラインがあります。
それぞれのメリットデメリットとして
メリット | デメリット | |
オンライン | ・通う必要がない ・授業風景が自宅で見れる | ・親と先生とのコミュニケーションが取りづらい ・長時間座っていられない ・特に低学年は自分もそばにいなければならない |
オフライン (日本語学校など) | ・友達ができモチベーション維持や勉強を続けやすくなる ・学校の場合、休み時間を挟み、長時間学べる | ・通い続けなければならない ・休日家族の時間が削られる |
オンライン、オフラインどちらを選ぶかは、子どものタイプや住んでいる環境にも関わってくるでしょう。
そもそも通う距離に日本語学校がなければオンラインにするしかありません。
たとえ通える距離にあっても、年齢が上がるにつれて日本語より優先したい習い事も出てきます。
しかしオフラインでは通えない場合でも、今の時代はオンラインレッスンもできますので、
自分が教えられない、教える自信がない、お金がかかってもカリキュラムで日本語学習を進めてほしい、
そんな希望があれば効率的な方法ですね。
3.日本語の学習教材をやらせる
海外受講ができる日本語の学習教材をやらせることです。
海外受講といっても、市販の教材だけでなく、アプリや無料でプリント可能な漢字プリントなど、金額面でも合わせたものを使いやすいのは魅力的ですよね。
ただし、教材を使った大きなデメリットとしては、けっきょく親である自分が先生代わりになり教えなければならないことです。
新しいことを覚える上に、毎回教材に向き合うことさえ大変なので、子ども1人ではとても学習できません。
しかし、教材に沿ってやらせればいいという道筋がわかっていることは教える側としても負担は減ります。
我が家の場合、上の子はチャレンジを海外受講をしていました。
自分のペースでコツコツ学んでいける日本語教材が上の子には合っていたようです。
日本語の先生に教わるのと同じように量をこなすことはできませんが、教材を使って本人のペースで日本語を学び続けることができました。
毎日漢字プリントを欠かさずやらせている友人もいます。
親である自分が先生になって、教材を使いながらでも教え続けることができるのであれば、やってみる価値のある方法です。
子どもに日本語を学ばせる際に気をつけること


海外で子どもに日本語を学ばせる際、必ずと言っていいほど「日本語の勉強をしたくない」と言い出す日がきます。
そのときに、無理矢理でも学ばせるということは避けた方がいいでしょう。
日本語自体を嫌いになって、まったく見向きもしなくなるという場合が稀にあるからです。
やりたくないという子にそれでも学ばせ続けたら日本語を嫌いになってしまった子がいました。
これは稀な例で、事実わたしの身の周りにはあまり聞きません。
しかし、可能性として日本語を嫌いになってしまうのはとても残念ですよね。
そうならないために、日本語を勉強したくないと言い出した時の対処法を考えておきましょう。
そのときに注意することは、何がなんでもやらせないことです。
海外で7年間子どもに日本語を学ばせて気づいたこと
オーストラリアで子どもに日本語を学ばせ続けて私自身学んだことが2つあります。
1、子どものモチベーション維持の難しさ
2、親が期待しすぎること
子どもにとって、日本語は第二言語になってしまうので、勉強したい、したくないの波があります。
というのも、現地の学校が緩すぎることも要因のひとつです。
とくに日本語学校に通っていると、現地の学校とは比べ物にならないほど宿題が出ます。
家で宿題をするために遊ぶ時間や、大好きなスクリーンタイムを削ることは1分たりとも勿体無いのでしょう。
現地の学校の友達は勉強をしないのに、自分だけ日本語を学ぶために好きなことができなくなる。
日本語が上達していく喜びよりも、遊ぶ時間が減るのが嫌なので日本語の勉強はしたくなくなってしまうことはよくあります。
その気持ちをいかに日本語の勉強へと向けるのかが、親の重要任務であると感じています。
2つ目に、これくらいはできてほしいという親の願いが強くなりすぎることです。
今後、日本へ帰ることもないと思うので、子供が望まない限り日本の高校や大学を受験する予定はありません。
しかし、子どものペースに関係なく実際には1年生だからコレくらいはできてほしい、小学校卒業レベルにはなってほしい、そう考えている自分がいます。
上の子は漢字を覚えるのがとても苦手なのですが、なぜ覚えられないのかと厳しくなってしまうことがありました。
下の子も、日本語学校に通っているので、自分が子どもの頃のレベルと比較していることがあります。
子どもたちが第二言語として日本語を学んでいることをつい忘れてしまうのでしょう。
1年生で、あれだけわかればすごいことなのですが、つい上を求めてしまいます。
あくまで第二言語学習ということを忘れずに、サポートしなければなりませんね。
まとめ


日本語学習法として、
- 親である自分が教える
- 先生に教えてもらう
- 日本語教材を使う
の3つをあげて経験を含めた特徴をお伝えしました。
子どもの性格や好みによって日本語学習法は選んであげること、
また、組み合わせることでよりその子に合わせた学習法が見つかると思います。
第二言語として日本語を学び続けることは簡単ではありません。
使わなければ日本語は話さなくなってしまうでしょう。
その環境として日本語を学習することが助けとなります。
勝手に日本語を話すようにも読むようにも書くようにもなりませんので、
子どもとあなた自身にあった学習法で続けられるといいですね。