
英語は話せないけれど、外国人の彼とコミュニケーションに不便を感じないし、将来国際結婚しても英語力はなくてもいいんじゃないかな?



確かに、外国人パートナーとの会話に不便を感じていないのなら、今後も英語を話せなくてもなんとかなる気がしますよね?
しかし、ただの恋愛関係と違って、国際結婚をしたら英語を話す必要な場面がこれからどんどん出てくることになります。
- 義理の家族が遊びに来る、義理の家族の家に遊びに行く
- 外国人パートナーの友達、同僚と遊んだり飲みに行く
- ビザ関係で英語を使う…など
例え外国人パートナーが日本語を話せても、今現在日本に住んでいても、あなたを取り巻く英語の環境は確実に広がります。
この記事では、国際結婚をしたらどれくらいの英語力が必要なのか、実際の場面別に
レベル分けをしてまとめました。外国人パートナーが日本語を話せても、喧嘩のとき以外で「英語がもっと話せたらなぁ…」と感じることがたくさんありますので、ぜひ英語と向き合う機会にしてくださいね。
英語が話せないまま国際結婚したらどうなる?


結論からいえば、問題ありません。
そもそも外国人パートナーとはコミュニケーションが取れているから国際結婚できているので、結婚生活も続けられると思います。
特に日本に住んでいれば、例え外国人パートナーが日本語をうまく話せなかったとしても、夫以外にあなたが英語を使う機会がない場合は、日常的に英語はほぼ必要ないでしょう。
わたしも、オーストラリア人の夫とは日本で出会い、日本で結婚、日本で生活をしていたので、英語を使う機会はほとんどなかったです。
ただ、今は違います。
オーストラリアに住んでいるので英語は必須です。
しかも、英語が話せないことによって物理的、精神的に受ける代償もあります。
日本に住んでいたことと、夫が日本語を話すことで、英語に対してとても油断していました。
夫が外国人である限り、オーストラリア移住の可能性は0ではありません。
しかし、夫も日本に馴染んでいたので、まさか自分がオーストラリアに住んで子育てをするとは夢にも思わないものです。
こんな例もあります。
50代で移民英語プログラムに参加
子どもの大学進学と義両親の介護のため、5年前にオーストラリアに移住
オーストラリア人の夫と国際結婚をして20年近く日本で暮らし英語は使わなかったため英語を勉強することになった
まさか国際結婚をして20年経ってオーストラリアへ移住してくるとも思わず、いざ移住したら英語が必要だと身に染みたようです。
日本に住んでいれば英語が話せなくても国際結婚生活は続いていくでしょう。
しかし、相手が外国人である限り、移住をして英語力が今まで以上に必要になる環境とは背中合わせにいるということなのです。
英語が話せないと困る場面をレベル別に解説


英語が話せないと困る場面は、日本に住んでいるのか、日本以外に住んでいるのかで大きく違います。
どちらも住んだことのある経験から、英語が必要な場面を比べてみましょう。
1.外国人である夫との会話の場合
英語が話せないと困るレベル
国際結婚までいく間柄ならば、特に英語が話せなくてもコミュニケーションには困らないでしょう。
さらに、言葉では説明しづらいのですが、なぜか夫の言っていることはわかるようになります。
夫との会話で唯一、英語が話せたらいいなと強く思うこときは喧嘩のときですね。
日本に住んでいても、オーストラリアに住んでいても、喧嘩のときにとっさに出てくるのはお互い母国語だからです。
普段は日本語を話している夫も、喧嘩のときは急に流暢な英語を並べてきます。
流暢な英語に対抗するためにも、流暢な英語で返したいところですがまったく英語が浮かばなくなります。
そんなときは「英語でけちょんけちょんに言い負かしたい〜」となりますからね。
英語が話せたらいいなと思います。
さらに、母国オーストラリアへ帰ってから夫は水を得た魚のように英語をよく話すようになりました。
そのため、喧嘩のときの英語もさらにパワーアップ。
日本に住んでいたときよりもほんの少し英語力のなさを実感するので、評価は星半分増しになっています。
2.自分の子どもと話す場合
英語が話せないと困るレベル
2人の小学生の子どもをオーストラリアで育てながら思うことは、子どもの言語レベルをどれくらいまで求めるかによるということです。
日本に住んでいれば、英語が話せるようになって欲しいと願うかもしれません。
そうなれば、子どもの前で夫と英語で会話をしたり、家の中で英語を使う機会を増やすと効果的です。
我が家の場合、上の子が5歳直前まで日本に住んでいたので、子どもの日本語よりも英語を心配していました。
なぜなら、オーストラリア人である夫でさえ、子どもには日本語で話していたからです。
しかし日本に住み続けたとしても、子どもたちには英語しか話せない家族もいるので将来的に英語は話せたほうがいいでしょう。
ダディーはオーストラリア人なのに我が家ではしまじろうのこどもチャレンジEnglishを定期購読していました。
では、オーストラリアに住んだ場合です。
子どもが日本語を話せば英語は必要ないように思えますよね?
とんでもありません。どんな子どももみるみる日本語など忘れて英語を話すようになります。
- 子どもの言っていることがわからない
- 子どもとコミュニケーションが取れない
- 学校の宿題を見てあげられない
できるだけ子どもとは日本語で会話をするようにしていますがもはやルー大柴語は避けられません。
どんなに日本語を使おうとしても、英語が出てきてしまう子どもに合わせて自分も英語がわかったほうがいいですよね。
3.義家族や夫の友達と話す場合
英語が話せないと困るレベル
夫が日本語を話せても、その家族や友達が日本語を話せる可能性は低いでしょう。
日本に住んでいて、義家族や夫の友達と頻繁に関わることがなくても英語でコミュニケーションを取る日は必ずあります。
英語の話せないわたしが、夫の家族とのコミニケーションの難しさを直接実感したのは、義理兄の結婚式のためにオーストラリアへ初めて行ったときでした。
義母は以前日本に来たときに面識があり、2度目の対面ですが、義理父、義理妹、夫の叔父、叔母、祖父、祖母、オーストラリアに住む夫の友達はすべて初対面になります。
夫とのゆるい日本語のコミュニケーションに慣れていた私は、英語だらけのコミュニケーションに参加できませんでした。
夫もいちいちわたしに通訳などしませんし、しかも結婚式当日、夫は花婿である義理兄のサポート役(ブライズメイドの男性版)のため挙式も披露宴も全て別行動。
- 夫以外の人が何を言っているのかわからない
- わからないことが夫以外に聞けない
- 会話の切り出し方がわからない
- 気の利いた返しができない
- そもそもつまらない…など
いざというときに英語が話せないことを痛感しました。
日本に住んでいれば、義家族、夫の友達と直接話す機会はあまりないかもしれませんが、英語力が必要ないわけでは決してありません。
義家族が日本に遊びに来たときも、夫が仕事のときはわたしが1人で対応しなければならないこともありました。
何を買うにも、これから何をするにもその都度説明しなければなりません。
しかも、義家族は予想以上に頻繁に、そして順番に日本へやってきました。
それが相手の国に住むことになれば、義家族、夫の友達とのコミュニケーション頻度は激増です。
日本にいたら想像できないほど、家族や友人との交流は頻繁にあります。
間に入る夫が常にいるわけではないので、1人でも話せる英語力は必要です。
4.スーパーやレストランに行ったとき
英語が話せないと困るレベル
日本に住んでいたらスーパーやレストランで英語を使うことはないですね。
しかし、義家族や夫の友達が日本にくることもあります。
そのときに日本語も英語もできる夫が対応すればいいですが、直接話したいと思うのであれば英語話せたほうがいいでしょう。
夫が義家族に説明していることを聞いて「微妙に違う」と思うことがありました。
例えば「蕎麦」
そばといえば蕎麦粉でできていますが、「焼きそば」は蕎麦粉ではありません。
「蕎麦」は知っていても「焼きそば」は知らないようです。
しかし「焼きそば」をただ「焼いた麺」と説明してしまうと蕎麦が焼かれたイメージになってしまいます。
英語が話せたら正しく説明できるのにと思いますよね。
逆に相手の国へ遊びにいくこともあるでしょう。
はじめてオーストラリアへ行ったとき、2週間くらいでしたが支払いはすべて夫が対応していたので店員さんと接しなくても買い物ができました。



ホホバオイルが欲しい



ホホバオイル?!うーん…探してくるね…
欲しいものも夫に言って、お店までついては行くものの、どこに売っているのか探すのは夫。
夫もそこに住んでいるわけではないので不慣れなこともあり、もどかしかった覚えがあります。
レストランにいたっては、日本と違ってメニューが文字ばかりなので、読む気すらなく夫がオーダーしてもらえば自分でメニューを見ることもなかったです。



何が食べたい?



しばらく肉が続いたから魚が食べたいな
頼まれた夫は魚料理をオーダー。
しかし魚料理は1、2品くらいしかなく、肉料理の1.5倍ほどの値段と量もそこそこあるので「こんなに食べられないし高いなら肉でも良かったのに…」と思うことがありました。
英語が話せて自分でオーダーできればあんな料理は頼まなかったと思うことばかり。
2週間の旅行でさえ英語が話せないので食べ物には苦労しました。
それが、住むとなればどうでしょう。
スーパーにも、レストランにも毎回夫と行くわけには行きません。
慣れてくればなんとかやっていけますが、オーストラリアへ移住して6年経ってもドキドキヒヤヒヤすることはあります。
いまだに慣れないのが、スーパーなどの対面レジで世間話をすることです。
「元気か?」
「週末は忙しかった?」
「今週末は何するの?」
信じられないかもしれませんが、高校生くらいのバイトのお兄ちゃんでさえ個人的な情報を世間話として聞いてきます。
そうかと思えば、やたら機嫌の悪い若いお姉さんは英語が早くて聞き取れなかったり…
対面レジは英語ができない人にとって拷問か…
でもセルフレジを選んだところで大人しく1人でレジ打ちをさせてもらえるわけではありません。
日本でもありますが、微妙な重さが違ったり、画面内で怪しい動きをしているとレジが止まってしまい、けっきょく定員さんを呼ばなければならないからです。
「最後に入れたものは何?」
「ラベルを読み込ませてないですよ」
「これはどういうこと?」
経験からとおそらくそんなようなことを言われているのだと思えるようになりましたが、いまだにセルフレジなので呼ばなくていいのなら呼びたくないですね。
レストランなど外食をするときも英語が話せるパートナーが必ず一緒にいるとは限りません。
そのときの難関は2つ。
1)メニューは日本のように写真があるものはほとんどないので、文字から理解しなければならない
2)問題があれば自分で指摘しなければならない
文字を読んでイメージするため、単語の意味がわからないとメニューがさっぱりわからないのです。
これはどんなメニューか?と聞いたところで返ってくる英語がわからなければ意味がありません。
極めつけは、オーダーしたからといって、ちゃんと出てくるとは限らないところです。
忙しくて待たされたあげくに忘れられていたり、違うものが運ばれてきたり、日本のように気を回して店員が小皿を持ってくることも水のおかわりが出てくることもこちらが言わなければありません。
何でも食べられればいいと思っていないのであれば、食べたいもの、オーダーしたものを口にするためには英語を話す力と聞く力が必要です。
5.子どもの学校つながり
英語が話せないと困るレベル
日本に住んで、日本の学校に通っていれば英語は必要ないでしょう。
まだ経験はありませんが、学校でもし英語が話せたほうがいいと思うときは「〇〇くんのお父さんはオーストラリア人だから英語が話せるよね?」など指名されたときくらいでしょうか。
しかし、相手の国に住んでいれば、子どもも現地の学校に通うでしょう。
難易度は高くなる上に、親としてあなたの英語力はとても必要です。
- 学校からのメール連絡→学校行事、情報共有
- 担任の先生とコミュニケーションをとる→メールによる連絡(宿題の内容、学習内容の共有)、直接話す
- 子どもの友達の親との交流→毎日の送迎時、誕生日会、クラスのチャット連絡
学校関係の連絡事項は日常的にあります。
しかも学校は親が送迎しなければならないため、先生や保護者と顔を合わせない日はありません。
オーストラリアでは13歳になるまで子どもが家で留守番をしたり車に1人で残ることもいけない
子ども同士が遊ぶ約束も、送迎が必要になるので親が間に入って約束をすることがほとんどです。
これは、英語が話せない親にとっては至難の業になります。
しかし子どもの友達のお母さんと英語で話す、メッセージのやりとりをすることは絶対に避けられません。
英語が話せないからといって親同士の連絡をしないと子どもは遊ぶ約束ができないからです。
子どもが学校に上がった頃は「親同士が連絡を取り合って子どもの遊ぶ約束をする」システムに慣れず、不満しかありませんでした。
週末にはどこかの公園や友達の家で遊ぶ約束をすれば、親である自分もついていかなければなりません。
子ども同士は楽しく遊んでも、残された親はコミュニケーションをとることに…
当然英語で…世間話…ですか…
ほんの2、3時間でさえ苦痛ですよね。
何度か顔を合わせることになれば、変な英語でも汲み取ってくれる人が中にはいますが、英語が話せないとなかなか厳しい世界になります。
6.病院、歯医者に行く場合
英語が話せないと困るレベル
日本に住んでいれば、自分は病院や歯医者に行っても英語は必要ありません。
しかし、外国人パートナーの通訳として一緒に行く場合があるので、日本に住んでいてもパートナーが外国人であれば英語が必要です。
外国人でも日本語がわかったり、その都度自分で調べれば理解できるでしょう。
しかし微妙なニュアンスを伝えられなかったり、調べることができないほど辛い状況であれば、間に入って伝えてあげるほうが外国人パートナーも安心しますよね。
私の夫は持病があり、定期的に大きな病院へ通うことがあったので、その都度一緒について行きました。
医者が英語で夫に説明してくれる場合もありましたが、そうなると逆に私が何を言ってるのかわからず、不安になることもあります。
夫が何を医者に伝えたいのか、医者が何を言っているのかを間に入って理解するためにも、英語がわかったほうがいいですね。
日本以外の国へ住んだ場合、病院や歯医者で英語がわからないと、痛み以上の不安が増えます。
何が悪いのかどんな治療をされるのかわからないためです。
移住したての頃は常に病院や歯医者へは保護者のように夫に来てもらっていました。
慣れてくれば、簡単な通院や治療は1人で行けますが、手術や高額費用のかかる治療は夫に一緒に聞いてもらっています。
日本に住んでいたときの逆バージョンですね。
しかし、子どもの通院には私が連れて行かないとなりませんので、英語が話せないととても苦労します。
対策として、日本人医師がやっている病院を選んだり歯医者に行けば良いのですが、近くにあるとは限りません。
ただ、移民国であるオーストラリアは、大病や出産など大きな病院で見てもらう場合には通訳を入れることができます。
もちろん英語が話せて、病院や歯医者なども問題なく行けると言う人もいますが、病気や治療が複雑になれば自分のわかる言語で知りたいと言う人も多いのでしょう。
病院では病気の不安もありますので、少しでも不安をなくすために英語は話せたほうがいいですね。


7.職場で英語を使う場合
英語が話せないと困るレベル
日本に住んでいる場合、国際結婚したからといって、職場で必ずしも英語が必要とは限りません。
むしろ必要ないほうが多いでしょう。
それとは対照的に相手の国に住み、働くのであれば、英語は話さなければなりません。
たとえ日本の会社や日本食レストラン、スーパー、いわゆる日本人経営だったとしても、対応する相手は英語です。
英語を使わない職場だったとしても、同僚が日本人以外であればコミニケーション言語は英語になります。
遊びとは違いますので、英語を間違って理解すると仕事にも支障が出るかもしれません。
また現地の職につこうと思えば、英語ができて当たり前です。
会社にもよりますが、英語が話せない移民を雇うより英語がわかるオーストラリア人が好まれる場合もあります。
実際にオーストラリアで働こうと思った移民はまず英語を勉強します。
そのための移民英語プログラムも国で用意されているくらいですからね。
私もそこに通っている1人です。
英語が話せれば、すぐ職についたり、専門職を学べる学校に直接通ったりできます。
働くのであれば英語が話せて当たり前だと思ったほうがいいですね。
まとめ


日本に住んでいても外国人のパートナーと結婚したのであれば、あなたを取り巻く英語の環境は確実に広がります。
さらに、今は日本に住んでいてもいつか相手の国で暮らすかもしれないという可能性が0ではないのなら、英語は話せたほうがいいでしょう。
ただ、国際結婚と同時に英語力をあげる必要がない人もいます。タイミングは人それぞれです。
海外移住してから英語は学ぶこともできます。
それでも、移住して思うことは、英語が話せるほうが確実にその国での生活を楽しめるということ。
国際結婚をしたからといって義務ではありませんが、あなたが「英語が話せたらいいな」と思ったときに英語学習を始めておくことをおすすめします。