【体験談】 日本在住の外国人が日本人と結婚|婚姻手続きマニュアル

国際結婚の婚姻手続きって難しそう…領事館に行ったり、面接したりするんだよね?

そういった手続きのある配偶者ビザの申請はやや手間がかかりますが、夫婦になる手続きは、婚姻届と一緒に出す書類がいくつかあるだけですよ。

しかも、わたしの夫は就労ビザで日本に滞在していたので、慌てて配偶者ビザに変える必要もなかったです。

外国人パートナーとの関係も良好、親への挨拶も済んだし、いざ婚姻手続きをしようとしても、何からすればいいのかわからないですよね。

実は特別に書類が必要になるのは外国人パートナーなので、あなた自身は日本人同士の結婚とそう変わりはありません。

しかし、国際結婚ならではで気をつけなければならないこともあります。

この記事では、実際に日本で婚姻届を提出したわたしの体験談と、国際結婚ならではの気になった注意点をまとめました。ぜひ、あなたの婚姻手続きの参考にしてくださいね。

まず確認すること

国際結婚をするために、少しずつ事務的な作業をしていきたいところですが、途中で困らないよう以下の2点を先に確認しておきましょう。

日本には「戸籍」があること

戸籍のない国の外国人パートナーだとイメージがつかない場合があります。日本に住んでいるので、日本式で婚姻することに納得しても、書類手続きのめんどくささに苛立つ場合があるかもしれません。

「オレたちの愛は紙ベースではない!」と言って婚姻届を出すことを諦めてしまうなんてことも…

どこまで戸籍というものを理解しているのか、さらに「籍」を入れたり抜いたりは簡単にはできず、記録として残されることを念の為に確認してくださいね。

外国人パートナーのビザの種類と期間

ビザを持つ外国人パートナー当人ならわかっていると思いますが、あなた自身もビザについて理解を深めておきましょう。

わたしの夫は、在豪大使館に問い合わせて自分で書類をどんどん集めていましたが、なかなか動いてくれない外国人パートナーもいます。

大好きな人と国際結婚するためでも、大使館に問い合わせるのは外国人である自分であり、つい「事実婚」でもいいのでは?と考えてしまうかもしれません。

しかし、海外ほど事実婚に対して浸透していないため、婚姻関係にあるのとないのとでは扱いが違うのが日本です。

外国人パートナーの勢いとイメージに流されず、事実婚ならきちんと相談してあなたも納得した上で選びましょう。

何よりも、この婚姻手続きで相手との関係を悪くしないために、外国人パートナーだけに書類のことを任せないこと、ビザに関して他人事にならないことです。

将来はわかりませんが、今はあなたとこの日本で住み続けようとしてくれている外国人パートナーの想いは忘れないようにしましょう。

婚姻手続きの流れ

実体験に基づき紹介していきます。

問い合わせる

まず、婚姻届を出す役所へ問い合わせをしましょう。

婚姻届と一緒に提出する書類がありますが、外国人パートナーの国によって名称が違ったり、提出する役所によってもルールがあるからです。

その際、直接窓口へ行くことをお勧めします。

手間ではありますが、電話では分かりづらかったり、その役所では国際結婚がレアケースであり、担当者をたらい回しにされる可能性があるからです。

まさにわたしたちがそうでした。

「外国人の婚姻か…ちょっと待ってね…」から始まり、何をどうすればいいのか、担当者も必要な書類でさえわかっていない状態でした。

直近で外国人と婚姻した前例がなければ、わかっていない人のほうが多いかもしれません。

仕方ありませんので、こちらはネット検索、担当者は領事館に問い合わせをするなど協力して必要書類を確認しました。

おかげで担当者に親しみも覚え、初対面でしたがなんだか「婚姻の打ち合わせ」をしているかのようでしたね。

長い時間一緒に調べてもらったこともあり、書類確認と本提出の日にはこの担当者がいる日にくることになりました。

もし電話なら、ここまでしっかりと話し込んで必要書類について確認はできなかったと思います。

そもそも、役所は忙しくて相手にされないかもと思っていましたが、困っていればきっと役所の人も助けてくれますのでぜひ相談に直接足を運んでみましょう。

書類を集める

婚姻に必要なものがわかったら、お互いに書類を集め始めましょう。

誰が書類
日本人のあなた戸籍謄本
外国人パートナー婚姻具備証明書、出生証明書、パスポート
2人に共通するもの婚姻届

戸籍謄本は本籍地で取り寄せてくださいね。

婚姻要件具備証明書、出生証明書などは領事館へ外国人パートナーが取り寄せます。

その際、国によって名称が違うものもありますので、気をつけましょう。

婚姻届には「保証人2人」の欄があります。成人していれば保証人になれますが、よくあるパターンはお互いの親1人ずつにお願いすることです。友人や知人も可能ですが、親が無難ですよね。

わたしたちの場合は、外国人パートナーの親は日本にいませんでしたし、わたしの実家も近くになかったので、結婚の挨拶をしたときに両親に頼みました。

その前に婚姻届を記入しておくということで、小学生のような字でもがんばって日本語を書いていた夫を思い出します。

保証人以外を埋めた婚姻届を持って、結婚の挨拶に行くことは伝えていたので、両親の書類記入はスムーズでした。

また、結婚の挨拶をして、目の前に婚姻届を出すと、結婚する当人も、結婚を許す側も、気持ちがかたまったように思います。

オーストラリア人の就労ビザをすでに持っているパートナーとの婚姻届提出になりますので、あくまでも参考に。

都道府県、外国人パートナーのビザ状況によって異なりますので、必ず役所や領事館に確認しましょう。

翻訳をする

婚姻要件具備証明書や出生証明書は、日本語訳が必要になります。

自分ですることは可能ですが、1枚につき数千円程度なので、コスパを考えて専門家へ依頼することも視野に入れましょう。

わたしたちの場合も、信頼できそうな翻訳者を探して依頼をしました。

今後、ビザ申請時なども翻訳が必要になりますので、信頼できる翻訳会社または翻訳してくれる人を見つけておくと便利です。

書類提出・婚姻

必要な書類が集まったらいざ役所へ。

書類に不備がないか、確認のために提出日前に役所へ出向くのもいいですね。

婚姻届を提出したらそのまま結婚記念日になる場合も多いでしょう。

窓口に行く必要があるので、平日昼間に行くことは手間かもしれませんが、せっかく2人で決めた記念日が、書類不備で出せなくなったらちょっと残念ですよね。

結婚式で署名をして婚姻になる海外では、結婚式が結婚記念日になることも多いので、記念日については外国人パートナーと相談してくださいね。

婚姻届とその他の書類をすべて提出したら、婚姻です。

婚姻届に関する注意点

提出は平日のみ

日本人同士の場合は、24時間婚姻届を受け付けてもらえますが、外国人パートナーとの婚姻の場合は、その場で本人確認が必要なので窓口の開いている時間になります。

私たちもそれを知らず、2人で提出するつもりだったので休みの合うある土曜日に決めていました。

事前に書類確認で役所へ行った日に、担当者からいつ提出する予定なのかを聞かれて、窓口の開いている時間ではないとダメだと知ります。

2人にとって記念の数字だったのでそこを選んでいたのですが、変更せざるをえなくなりました。

すると、その担当者が「今日出しちゃえば?」と一言。

確かに、書類も揃っているし、そのまま出したらまた平日に休みを合わせて来るという二度手間もなくなる…

ということで、2人にとってなんでもない、なんとも覚えづらい日が結婚記念日になりました。

記念日にこだわりがあるようならあなたも気をつけてくださいね。

名字の変更

外国人との婚姻の場合、婚姻届を出しても名字は勝手に変わらないことを覚えておきましょう。

相手の名字に変更したい場合は、婚姻届を出したその場で名字変更届を提出すればすぐ手続きができます。

外国人と結婚する場合、名字を変えるのかも悩みどころですよね。

肌感覚として、変えている人がほとんどの印象です。

一部の変えていない人の考えとして、

名字の発音が難しすぎる

自分の名前に合わなすぎる

日本に住んでいて、呼ばれるのが恥ずかしい

名字は変えず、子どもも母親の名字のままという場合があります。

一方で、相手の名字にしたけれど、実際に使っているのは旧姓という人もいました。

免許証やパスポートなど公的なものは変わっているけれど、簡単なサインなどは旧姓で書くようです。

理由は変えない人と同じでした。

ちなみにわたしは結婚したら名字が変わるのが夢だったので、迷わず変えています。

ただ、日本人的に発音しづらいので、意識しながら自分の名前をいう羽目になっていますが。

また、子どもの名前もどちらの名字に続くのかで変わってきますので、婚姻と同時に名字もどうするのか考えておくといいですね。

夫婦になるのと日本で暮らすのは別

婚姻届を出したからといって、外国人である相手が永遠に日本に住むことを約束されたわけではないので気をつけましょう。

外国人である本人は十分わかっていると思いますが、外国人である限り、ビザがなければ日本に滞在し続けることはできません。

わたしの夫は、就労ビザを持っていたので、婚姻と同時に配偶者ビザへ変える必要がなかっただけで、まったく働かなくなったり、2年の更新を怠れば不法滞在になります。

ビザに関しては外国人である本人がよくわかっていると思いますので、慌てず、よく相談してこれからのことを考えましょう。

就労ビザがあり、配偶者ビザに変える緊急性がなかったので、なんとなく後回しにしてしまいましたが、逆に婚姻生活が数年経ってから申請することによって、偽装結婚ではないことが証明しやすく、申請が通らない心配はありませんでした。

配偶者ビザ申請は、婚姻するよりかなり面倒な手続きではありますが、就労ビザは期限がありますので、できれば配偶者ビザを申請できるといいですね。

まとめ

国際結婚でも、婚姻の手続きそのものはさほど難しくはありません。

特に外国人パートナーが就労ビザを持っていて、日本の生活に根付いて真面目に働いていれば、配偶者ビザのことまで同時に考えなくても夫婦にはなれます。

ただ、夫婦になるのと日本にずっと住めることは違いますので、あなた自身ビザについての理解を深めておいて損はないでしょう。

また、ここにあげた手続きの流れは、あくまでもわたしのパターンになりますので、あなた自身で婚姻届を提出しようとしている役所に必ず確認してくださいね。

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