言語の違う国際恋愛をしていると、少ない言葉でも通じ合えたら嬉しかったり、一緒にいる楽しさが何倍にもなったりしますよね。
でもちょっとした瞬間に沈黙になったり、会話が途切れてしまうと「言葉が通じなかったかな…」と不安になるのではないでしょうか。
国際恋愛をしていると文化も言葉も違えば共通して話せることも限られてしまいますので、会話が少なくなることはよくあります。
かつてわたしも、オーストラリア人の夫と付き合い始めたころは、言葉に詰まったらどうしようという不安から辞書を手放せませんでした(当時はガラケーでGoogle翻訳なし)。
この記事では、国際恋愛をしていて言葉が少なくなってしまう原因とその解決法をまとめてあります。
外国人パートナーとの距離が一気に近づきますので最後までぜひ読んでくださいね。
国際恋愛で会話が少なくなってしまう理由

1)言語が違うからあたり前
相手の言語に合わせれば、知っている単語の数が違うので、会話が続かなくなってしまいます。
話したいことはあっても、言い換える単語が浮かばないことはよくあるでしょう。
第二言語と言うことで、言葉に自信がなくても会話が少なくなってしまいます。
間違ったらどうしようと考えて話すことが怖くなってしまうんですね。
まさに自信がなく、楽な日本語に逃げて会話をしていたのはわたしです。
夫も当時は日本へ来たばかりで、それほど日本語が堪能ではなかったため分かる単語も少なかったと思います。
わたしが簡単な日本語を使い、夫が簡単な英語で返してくることも多かったです。
それでも日本に住んでいたので、日本語を耳にする機会が増えた夫の日本語が上達していきました。
そうは言っても、使える日本語は限られてきますので、劇的に会話が増えることはないのです。
2)文化の違いと共通の話題不足
共通の話題不足で会話が少なくなってしまいます。
特にどちらかの国でみんなが知っているようなことでも、外国人パートナーにとっては初耳であることも多いからです。
例えば、デートで映画へ行く話になっても、話題になっている日本の映画を外国人パートナーが知らない、見たい映画の話が伝わらないなどで話も続きません。
大好きな日本のドラマが映画化されて夫と見にいったことがあります。夫はそのドラマも見たことがなければその面白さもわかっていませんでした。そのため、映画をみた後の楽しみである感想や感動を言い合って共有することはそれほどできず。
国際恋愛ではなくても、コミュニケーションを取るには共通の話題があったほうがいいですよね。
しかし、育った国や文化が違うとさらに共通の話題がなくなり、話す内容にも困ってしまうのです。
食べ物の話も知らないことがたくさんあります。
オーストラリアのクイーンズランド州出身の夫が好きな果物はマンゴーです。
どの家庭でもクリスマス時期には箱買いをするほど常備品ですが、常備できるほど手軽にマンゴーが買えることを知らないわたしには想像もできず。「マンゴーが1番好きなんだ」と言われても「へー、そうなんだね」とだけ返し、心の中では「なんて変わった人なんだ」と思っていました。
日本でマンゴーが常時買えないことも夫は知らなかったので、わざわざ「クイーンズランドではねー」と説明をしようとも思わなかったと言います。
国際恋愛では、自分の知らないことを知っている、文化の違いが刺激的で惹かれることも一理あるでしょう。
しかし、会話になると共通の話題が少ないことから、話すことも少なくなってしまうのです。
3)コミュニケーション不足
国際恋愛では、言語に自信がなくコミュニケーション不足になりがちで会話が続かないこともあります。
言葉の壁があり、お互いを知るにも時間がかかってしまうでしょう。
また、国際恋愛ならではの国をまたいだ遠距離恋愛では、時差の問題や、直接顔を見て話せる時間が限られることで、接触頻度が減ってしまうこともあります。
間が開いてしまうと、相手との心の距離も感じてしまい、せっかく話せても和むまで時間がかかるなど会話をスムーズにできない状況かもしれません。
わたしと夫も、始めは同じ職場の同僚だったので、他の同僚もいたりと会話が途切れない環境がありました。
しかし、転職をして職場が別になり、会うときは2人だけ、会う頻度は以前より減ってしまうことで、会ったときに言葉の不安を感じるようになります。
せっかく覚えた単語も、次に会うときには忘れていたり、その単語を使う機会もなかったりして言葉が増えているようには感じられませんでしたね。
言葉は使わないと忘れてしまいますし、積み重ねて自信にも繋がりにくくなってしまうので、会えない分は積極的にコミュニケーションを取るようにしましょう。
ここで、国際恋愛では使われる会話にパターンがあることに気づいていますか?
何気なくお互いが使いやすいほう、伝わりやすい言語に合わせていると思いますが、そのパターンによって気をつけて話すことが必要です。
国際恋愛で使われている3つの会話パターンと落とし穴
自分たちはどんな会話パターンになっているのか考え、落とし穴があることを頭の片隅に入れておくだけで相手を気遣った言葉を使えるようになります。
1) パートナーが日本語を話す
難しい単語を無意識に使ってしまい、相手が下に見られたと感じた場合は相手を傷つけてしまうので単語の選び方には注意が必要です。
2) パートナーの母国語を話す
流ちょうに話せると、相手に失礼な言葉だと気づかず相手をイライラさせてしまうことがあります。言語能力を過信せず、相手から助言があれば素直に受け止めて改善する気持ちを持ちましょう。
3) お互いに共通の第二言語を話す(英語が母国語ではない場合が多い)
相手よりもその言語が話せるアピールになってしまいがち。理解し合うよりも相手に勝つというマウントに上がっていないか注意しましょう。
会話を増やす解決法

具体的に少ない会話に困らず、会話が増えていく方法をあげていきます。
言語レベルを上げる
使える単語が増える、話せる文章が長くなる、それだけで会話は増えていきます。
言語のレベルが上がると積極的に話したくなり、話が続くようになるんですよね。
実際に、夫は日本にきてから日本語を勉強したので、出会った当初はそれほど日本語が話せませんでした。無口な人だなという印象もあったので、話す力はなかったのでしょう。
しかし、日本語検定を受験したり、日本の企業で働くなど、日本語の環境も後押ししてみるみる会話ができるようになりました。
わたしが話さなくても夫が日本語で話してくるようになり、言葉に対して沈黙が怖かった記憶はありません。
ただし、これは相手の言語力が上がった例です。
相手に頼るのではなく、自分の言語力をあげたほうが確実性はあります。お互いが努力して言語レベルをあげられれば1番ですが、相手に強制はできません。
さらに、自分の言語力をあげることは自分にもメリットがあります。
いずれ国際結婚をしたいと思っていれば、相手の国で暮らす可能性もありますし、相手の家族や友達ともコミュニケーションを取るでしょう。
パートナー以外ともそれなりの会話量のあるコミュニケーションが取れるほうがきっと楽しいですよね。
逆にいうと、あの時、夫の日本語に甘えることなく自分でも英語力をあげる努力をしておけばよかったなとつくづく思います。
現に、夫の日本語力向上で会話の量が増え関係を深めることができましたので、言語レベルをあげることは、会話を増やす大きな鍵となるでしょう。
カタコトでも意思や考えを伝える
質問に対してYesやOkだけで答えるのではなく、自分の意見も付け加えて返すようにしましょう。
単純にYesの時だけよりも文章は長くなりますし、その後の話題にも繋がりやすくなります。
デートの王道コミュニケーションテクニックではありますが、外国人パートナーになると、言語に自信がないことから言葉数がどんどん減っていくこともあるでしょう。
自信がなくて話せない、変な言葉を使って嫌われたりしないか、言葉が通じないからめんどくさいって思われないか、など黙ってしまう理由が頭に浮かぶかもしれません。
かつてわたしも、英語の発音には不安しかなかったので必要最低限以外発言しなかったこともありました。しかも小声で。
話さなければ自分のことをわかってもらえないですし、思い返せばかわい子ちゃんぶっていたのかもしれませんね。
いまだに英文法は間違いがありますが、真剣に自分の意見を伝えようとすれば、夫も真剣に考えを返してきます。
もちろん、正しく文法を使えるほうが相手には伝わりやすくなるでしょう。
自分がYesという意見を持っているのなら、なぜそうなのかを続けて話せば会話は続いていきます。
映画の例をあげてみましょう。

次のデートは映画に行こうか?



いいね!見たい映画があったんだ。でもあなたは日本の映画に興味がないかもしれない



どんな映画?



元ヤンキーが国語の教師になって、現ヤンキーを野球で繋げる青春ドラマ!もともとマンガで連載されていたものが実写のドラマになってその続きが映画になったやつ….
特別な会話ではありませんが、これが相手の言語となると話せるか不安になりますよね。
でも、カタコトでいいんです。自分のハードルを下げてあげてください。なぜなら、外国人パートナーは学校の先生でも、面接官でもないからです。文法どうのこうのであなたのことを嫌いになったりしませんので、カタコトでも意見や考えを伝えるようにしてみてくださいね。
コミュニケーションをこまめにとる
会えるとき以外もコミュニケーションを取るようにしましょう。
どうしても言葉が出てこないという場合はあいさつメールでも構いませんが、できれば会えない間の話をするように電話かメッセージで伝えるほうがいいですね。
会わないない時間で2人の距離が開いてしまうとも限らないからです。
さらに、次に会うまでに間があいてしまうと、会ったときには緊張でうまく話せなかったり、言葉が出てこなくて会話が少なくなってしまうかもしれません。
英会話スクールを想像するとわかりやすいでしょう。
週に1回、外国人講師のレッスンがあっても、1週間ぶりの英語に緊張してうまく話せないことはよくあります。
相手が好きな相手となれば緊張という邪魔が加わってさらに言葉に詰まることも。
職場や学校のように毎日顔を合わせて会話もできる状態でなければ難しいですよね。
しかし、そうは言ってもメッセージや電話は会うよりもコミュニケーションのハードルが高かったりします。
わたしも夫から電話がかかってきたときに、話が通じなかったらどうしよう…と恐る恐る出たことを覚えています。そして無事電話で話すことができたら奇跡が起こったように喜んだり。
メッセージも単語のスペルが間違っていないか細かくチェックしてやっと送信ボタン。
会って直接話すよりも何倍もの神経と労力を使いました。
でも、そんな苦労の分会ったときには自然に話すことができましたし、会えなかった間の話の続きができるんですよね。
会えない間も、今どうしているのかな?友達と新しい日本食に挑戦するって言っていたけれど美味しかったかな?など、気になったら思い切って電話やメールをしてみることです。
心の中で思っているだけではもったいないですよ。
日本人と違って、家族間ではなんでも話したり、コミュニケーションを取りたがるので、好きな相手からのコミュニケーションなら喜んで返事をしてくれるでしょう。
会えない間のコミュニケーションが積み重なって、会ったときには会話をはずむようになります。
わからないことは流さない
不安があれば正直に伝えて、わからないことはそのままにしておかないことです。
不安のまま会話を続けていても、気持ちがついていかず、返す言葉も浮かばなくなり、会話も途切れてしまいます。
「さっき言っていたことがよくわからないな…まあいっか」と特に気に止めず、その場を笑顔で乗り切れたとします。
しかし、その直後ってどうなると思いますか?
めちゃくちゃ微妙な空気が流れるんですよね。
沈黙….
そして相手から笑顔が消えて…
「何かまずいこと言ったかな」
「怒らせた?」
「次に何を話せばいいんだろう」
とさっきのことが頭から離れず、次に続ける会話が浮かばないのです。
頭が真っ白でパニック。
そうならないためにわからなかったらわからないまま先へ進まないようにしましょう。
わたしもやってしまいがちなのですが、重要じゃないと思って適当にYESを言ってしまうことがあります。
そのときに聞き返すことや確認することができないくらい急いでいないのならぜひ「こういうことだよね?」と理解したことを要約することです。
このくせがついてくれば、会話の量は増えますし、間違いを正してもらうついでに新しい知識が得られるかもしれないのでぜひやってみてくださいね。
相手の国や文化に興味を持つ
相手の国や文化に興味を持って、自分から知らないことを質問していくといいでしょう。
質問をするだけで会話は増えます。
いきなり相手の国や文化について質問するのは難しいですよね。相手に興味を持った質問でいいんですよ。
①「子どものときは何が好きだった?」
②「どんなスポーツをやったことがあるの?」
③「免許はいつ取ったの?」
わたしの経験ですが、これら3つの質問をしたときに衝撃的なオーストラリアの文化を知りました。



子どものときは何が好きだったの?



DIYが好きで学校の長期休みには自分の家の床を張り替えたり、壁のペンキ塗りをしていたよ!
DIYの規模が壮大。ちなみに長期休みに学校の宿題は出ません



どんなスポーツが得意なの?



スポーツはだいたいできるよ
できるレベルは関係なく、経験がありやったことがあれば「できる」という文化。YES NOの世界ならではですね!



運転免許っていつ取ったの?



いつだっけなー?父親だったか、母親とだったか忘れちゃったよ。
自分は遅かったけど、早く免許を取った友達がいて、高校まで車に乗せてもらって毎日通っていたな。
教習所に通わなくても免許が取れ、運転歴や違反がないなど条件をクリアした人が隣に乗って運転を教える。高校生も車で通える。
会話にこんな衝撃的な内容が出てきたら興味がわいてきますよね。
わざわざ相手の国の大統領の名前を覚えたり、パートナーが生まれ育った地域の特徴を調べる必要はありません。
「何それ?!」と思ったことがすでに興味になっています。
頭の中の常識をとっぱらって「何それ?!どうゆうこと?!」と聞いてみてください。
衝撃的で楽しい会話が増えるでしょう。
少ない会話を増やすための3つの心構え
1)外国人パートナーへの気配りを忘れない
言葉が通じないときに、理解してくれない相手へ怒りを向けてしまうことがあります。
とくに距離が近づいてきて慣れてきた頃、喧嘩をしたときなど相手のせいにしてしまいがちです。
自分はがんばって伝えているのにどうして相手はわかってくれないのか、また言葉の壁か…と。
そんなときは相手も母国語ではないことを思い出しましょう。
または母国語ではないあなたの言葉を精一杯理解しようとしてくれているはずなのです。
わたしの夫はみるみる日本語力を上げ、長い時間一緒にいるとオーストラリア人だということを忘れることがあります。
それほど言葉が通じるようになってきたからでしょう。
しかし、そこには夫の努力があり、優しさもあったのですが、うまくいっているときは気付くことができませんでした。
日本にいるのだから夫が日本語を勉強して当たり前、気配りなどどこかへ行ってしまいましたね。
もっと言葉に対して気遣うべきだと気付かされるのは、伝わらなかったときなのですがそれでは遅いのです。
簡単に話せているように見えても陰で努力と苦労があることを忘れずに、難しい言葉は気をつけて使うようにしましょう。
2)お互いに支え合おうとする気持ちを持つ
言葉で詰まっていそうだな、単語がわからなそうだな、と思ったときこそ相手に寄り添う気持ちを持ちましょう。
笑ってごまかしたり、そのまま何もなかったようにスルーしてしまうと、言葉に向き合わない癖がついてしまうからです。
会話が続かなかったときや、言葉が伝わらなくて重たくなるときもあります。
そんな空気はできればないほうがいいですよね。
そのまま国際結婚しても言葉を壁に感じて結婚生活に不満が出てくるかもしれません。
国際結婚をして15年経っても言葉の壁は感じます。
お互いもっと言葉に対して向き合っていればよかったと思うんですよね。
相手が伝えたい言葉に詰まっていたら「どんな感じのことが言いたいの?」「〇〇ってこと?それとも△△ってこと?」と助け舟を出すだけで会話は広がります。
逆に言葉が浮かばなかったときに「こういう感じのことが言いたいんだけどわからない」と会話を止めてでも解決したほうがいいのです。
言葉に詰まったほうだけが「伝わらなかった」と悔しい思いをするのではなく、苦しんでいるほうの助けになるようそのときの会話に向き合ってみてください。
3)そのときの会話を大切にする
言葉が少なくなって会話が続かなかったり、何を話したらいいのかわからず沈黙になってしまっても、笑ってごまかしたりスルーするのではなく、立ち止まって会話と向き合いましょう。
お相手は英会話の先生でも、面接官でもないので、「良い顔」「良い雰囲気」を求めているわけではないからです。
カタコトの言葉から、あなたがどんな人なのか知りたいと思っています。
わたしなりの考えですが、日本人ほど外国人は見た目にはこだわりません。
「すっぴんはやめて欲しい」
「その服は似合わない」
という風に外国人パートナーから言われた話を聞いたことがないからです。
好きな人がおしゃれをしていればなんでも可愛いし、普段とは違ったドレスアップをしていたらゴージャス!と呼んでくれるのです。
それは自分の好きな相手だから。
雰囲気では伝わらないので、言葉を通して「好きなところ」の根拠を探しているように見えます。
その場の雰囲気を大事にしたり、会話ができないことは飛ばしてでも、相手との距離を近づけるために優先したくなるかもしれません。
しかし、言葉を使わず、気持ちも関係も近づくことはできないと思います。
言葉を大切にしているからこそ、外国人は必ず目を見て話すのではないでしょうか。
そのときの会話から逃げずに言葉と向き合う気持ちを持ちましょう。
まとめ
言語も文化も違えば、共通の話題も限られてくるため言葉が少なくなるのは自然なことです。
沈黙を恐れ過ぎなくても大丈夫、外国人パートナーは英会話の先生でも面接官でもないので雰囲気を大事にしているわけではありません。
ただし、日本語だけで伝えようとしたり、日本語を理解しない相手だけが悪いと考えることはやめましょう。相手は努力をして理解しようとしていることと、相手のことを考えた言葉を使うことは会話を増やす方法のひとつです。
理解が足りない部分は補い合おうとすること、そのときの会話から逃げないことでお互いの距離は近づきます。
また、コミュニケーションの取り方パターンによって気をつけるべき点がありますので、意識するだけでも言葉の壁はカバーできるでしょう。